先輩の彼女
目標を書き終わった後、ちょうど会議が終わった。

「白石、斎藤。グループ会議始めるぞ。」

「えっ!?」

そんな会議あるの?と思いつつ、緊張で背中が伸びる。


「斎藤。目標書いたか?」

「は、はい。」

私は目標を書いた紙を、間野さんに見せた。

「これ、工藤の目標。そのまま書いたろ。」

「……分かります?」

「分かるよ。工藤の事も、俺が管理してたし。」


うわー。マジか。

「レディースは、元々担当が一人だからな。俺が一緒に見てるんだよ。」

うう……

新人一人に任せる程、レディコミって小さいジャンルなのか。

編集部って、あんなに必死に頑張っていたのは、何だったんだろう。

「あっ、いや。だから手を抜くなよ。規模が大きくなれば、担当が二人になるかもしれないんだからな。」

「はい。」

そんな事言われたって、私来たばっかだし。

「そうだ。せっかくだから、俺と白石の会議を見ておけ。」
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