先輩の彼女
何を罷り間違って、そんなオッサン臭い理由になってしまったのか。

「さてと。誰かさんのせいで、休憩終わり。」

「ええ!?私のせいですか?」

「他に誰がいるんだよ。」

「勘弁してください!」

間野さんの背中を押しながら、席へ戻ろうとすると、白石さんにその様子を見られた。


「なんか、二人仲いいですよね。」

白石さんに言われ、間野さんと目を合わせる。

「いいだろ。」

間野さんが、ニヤリと言ってのけた。

「あれ?やっぱり?」

白石さんも、立ち上がってノリだす。

「いえいえ。有りません。」

私だけが否定し、席に座る。

「間野先輩、振られましたね。」

「そうだな。俺、斎藤に振られちゃった。」

ガクッと肘が下がる。


ったく、この人は。

人の気持ちも知らないで。

振られたのは、私の方です!

そんな意味の分からない強がりを言って、自分をなんとか励ました。
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