強がりな私の日々

入院生活1

<翌日>

昨日の夜から少し体調が悪い。朝起きたら雨が降っていた。低気圧のせいみたいだ。私は起立性調節障害だから低気圧や朝などにはとても弱い。

海翔は先に起きているみたいだ。一緒に寝たはずだが、隣にいない。

ガチャ、ドアが開いた。

海翔「あっ、起きた?起き上がれる?」

私は首を振る。頭が痛いから無理だ。

海翔「とりあえず、血圧と熱測っていい?」

私は3つの病気を持っているので、毎朝血圧と熱を測らなきゃいけない。本当は薬も飲まないといけないけど、検診に行ってないのでここ1ヶ月ぐらいは飲んでいない。
ベッド横にある椅子に座り、海翔が数値と症状を体調管理ノートに書いてくれている。

海翔「体調はどう?」

「頭痛い」

海翔「雨降っているからなぁ。午前中のうちには出発しようと思うんだけど、薬ないからなんか食べる?」

海翔は起き上がれるよう血圧を上げるために何か食べないかと提案してくれている。でも私は頭を上げるのもしんどいので、水も飲めないと思うし、首を振る。

海翔「こんなじゃ頭も上げられないから食べれないか。冷蔵庫にそのまま飲めるゼリーあったけど、それなら食べれる?」

海翔には何も言わなくて全部わかってくれる。まだ医学生だけど、数値だけで体調について大体わかって対応してくれる。
あ、あのゼリーか。飲み口がついていて寝転がっていても飲める気がする。

「ありがとう、持ってきてほしい。」

海翔「分かった。待ってて。」

海翔がキッチンでゼリーを取って寝室に戻ってきた。

「ありがとう。そこの棚に市販の頭痛薬あるから出してくれる?」

何か食べれば、市販の薬も飲める。そしたら、1時間後ぐらいには動けると思う。こんなじゃ1人でどうやって生活してきたのかという感じだが、無理やり起きて大学に行き、なんとか自分で生活していた。

海翔「分かった。水も取ってくるな。ゆっくり飲めよ。」

ガチャ、海翔が戻ってきた。
ゼリーを飲みつつ、今日の予定などについて話しつつ動けるようになるまで過ごした。薬も飲んでいたらもう10時半になった。

海翔「もう動けそう?」

「うん、着替える」

着替えて準備をして海翔の運転する車で奏翔さんの働いている病院に向かった。
< 7 / 15 >

この作品をシェア

pagetop