会長候補はSweets☆王子!?
 あたしは、大きくため息をついて、池永君をじろっと睨みます。
 ため息つく度、幸せが逃げて行くと何かの本に書いてあったけど、それすら今のあたしには意識出来ない程の、頭の痛い存在!


「あなたのせいです! 池永君!!
 面白半分の思い付きで、生徒会長選挙に立候補しようだなんて考えてるあなたのことが、あたしは許せないんです!!」


 なるべく感情を抑えようとしたけど、昨日の今日でつい声を荒らげてしまうあたし。



「……ちょっと、静かにしてもらえる?
 私、今読書してるから、凄く迷惑なの」

 後ろの方から、澄み切ったクールな女子生徒さんの声がしました。

「あっ!? あ、ご、ごめんなさい!!」

 あたしは、すっかりあたふたして、左手と右手にそれぞれ違う単行本ハードカバーを持ちながら目を通している、西村姫子(ニシムラ・ヒメコ)さんに謝ります。


「分かったんなら、ちょっとは声のボリューム落としてよね。
 普段は、声が小さくて大人しそうなのに、他のクラスの男子と話す時は元気なのね? 矢田部さん」

 
 一切オブラートに包んでいない毒舌っぷりに、あたしは打ちのめされそうになりました。

「そ、そんな……訳じゃ」
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