会長候補はSweets☆王子!?
「矢田部さん!!」

「はいっ?」あたしが振り向くと、そこには


「……朝早くからで悪いけど、あなたに今すぐ聞きたいことがあるの!」


 異常に疲れた表情の西村姫子さんが、鋭い視線であたしのことを睨んでる。


「お、おはよう。西村さん。どうかしたの?」

「ちょっと、こっちに来て!!」

 と、あたしの腕を力いっぱい引っ張って、正門の反対側、グラウンドのバックネットに面した国道10号線沿いの茂みに連れて来る。


「あの? 西村さん、何があったの?」

 あたしは困惑して、震える声で西村さんにたずねる。


「矢田部さん、あなたは【RED】を知ってる?」

「あ、は、はい。あたしの父の事務所に爆弾を送って来た……犯人でしょ?」


 西村さんは続けざまに「じゃあ、『早坂』ってヤツは?」

「早坂……さん? いいえ。誰?」

 彼女の手があたしの肩に食い込む。

「正直に言って! こないだまであたし達の陣営にいた『早坂』って男が、矢田部真希さん、あなたが【RED】を通じて、私たちに情報を流してるって言ってたのよ!! 本当に何も知らないの?」

(え? 何のこと? 全然ワケが分からないよ!)
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