追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
「……今日、私がここを訪ねたのは他でもありません。弟のことで、あなたに感謝を伝えたかったのです。あなたが調理するようになり、あれだけ頑なに食事を受け付けなかったノアールが、食べられるようになった。しかも彼は、菓子類ばかりでなく、ちゃんとした食事を口にしているのです。成長期の彼が、バランスの取れた食事をしっかりと食べられる。これは彼にとって、どんなに意味のあることか……!」
 私を見つめる瞳の強さと、告げられる言葉の温度の高さに戸惑う。
「……ええっと、たまたま私が作った物がノアール様のお口に合ったようです。本当に、よかったです」
 ノアール様が真相を語ろうとしない状況では、こうとしか答えようがなかった。
「たまたま? いいえ、そうではありません。あなただからです。あなたがノアールと心を通じ合わせ、そのあなたが作った物だから、ノアールは口にすることができたのです。これは、弟にとって大きな一歩です。あなたと共に、ノアールはこれから、ますます良い方向に進んでいくでしょう。どんなに感謝しても、しきれません」
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