追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
「生姜は料理だけでなく、甘味との相性もいいんです。ジンジャークッキーや、生姜のはちみつ漬けを入れたパウンドケーキなども美味しいですよ」
「それ、どっちも食べてみたいよ!」
「では、今日のスイーツはジンジャークッキーとパウンドケーキにしますね」
「うん! ……ところでこの雑炊は、おかわりできる?」
「もちろんです! お待ちください!」
 遠慮がちに空のお皿を差し出すノアール様に、自ずと笑みがこぼれた。

***

 俺は外壁の桟に後ろ足を器用に引っかけ、肉球の手をビタッとガラス窓に張り付けて、うまそうに雑炊を頬張る第二王子・ノアールを見つめていた。
 ……ノアールよ、人型で食えたことは大きな進歩。母の死を乗り越えて、強く生きようとするお前は立派だ!
 特別にお前に、アイリーンの三度の食事と二回のおやつを許してやった甲斐があったというものだ。
 ちなみに今、俺が張り付いているのは、他でもない第二王子の自室の外壁だ。俺はこの六日で、すっかり盗み見と盗み聞きの名手になっていた。
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