追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
外壁にしがみ付き、ゼィハァと上がる息を整えながら、俺を転落の危機に追い込んだ不届き者にボーボーと怒りの炎を燃やす。ちなみに、不届き者の目星はとうに付いていた。
この五日で、俺の盗み見と盗み聞きの技術は熟練の域に達している。そんな俺が、人の気配を一切感じなかったのだ。
ならばこれは、作為的に気配を消して忍び寄った奴の仕業に他ならない――!
案の定、開け放たれた窓から、奴がヌッと姿を現す。
……来たな諸悪の根源! 今回ばかりは断固徹底抗議だ! 俺がお前にガツンと言ってやるからな!
俺はメラメラと怒りの燃える目で、奴を睨みつけた。奴も、俺に視線を合わせる。
ぶつかった奴の瞳は、俺とは対照的に、湖面みたいに静かだった。そうして奴は、ゆっくりと口を開いた。
「……もし、あなたが姿を見られなければ大丈夫だと思っているなら大間違いです。あなたのおかげで、毎日毎日、我が宮殿の窓という窓にどでかい肉球の跡がついてしまっている。ラファーダ王国の怪談と侍女らは震え上がり、掃除係は連日の拭き取り作業に疲労困憊しています」
なっ!? なんと的を射た、耳に痛い指摘なんだ……!
この五日で、俺の盗み見と盗み聞きの技術は熟練の域に達している。そんな俺が、人の気配を一切感じなかったのだ。
ならばこれは、作為的に気配を消して忍び寄った奴の仕業に他ならない――!
案の定、開け放たれた窓から、奴がヌッと姿を現す。
……来たな諸悪の根源! 今回ばかりは断固徹底抗議だ! 俺がお前にガツンと言ってやるからな!
俺はメラメラと怒りの燃える目で、奴を睨みつけた。奴も、俺に視線を合わせる。
ぶつかった奴の瞳は、俺とは対照的に、湖面みたいに静かだった。そうして奴は、ゆっくりと口を開いた。
「……もし、あなたが姿を見られなければ大丈夫だと思っているなら大間違いです。あなたのおかげで、毎日毎日、我が宮殿の窓という窓にどでかい肉球の跡がついてしまっている。ラファーダ王国の怪談と侍女らは震え上がり、掃除係は連日の拭き取り作業に疲労困憊しています」
なっ!? なんと的を射た、耳に痛い指摘なんだ……!