追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
……そうだ。私はここに向かう途中で、崖から落ちたんだ。それで、この子に助けられた――! 黒いモフモフに出会うに至った経緯も、すべてを思い出していた。
黒いモフモフは私を丁寧に背中からおろすと、くるりと背中を向ける。
「待って!!」
私は慌ててバスケットから、贈答用にラッピングしたクッキーを取り出した。養蜂場の主人に手渡すつもりで用意していた物だが、ご主人にはまた改めて用意をすればいい!
私の呼び掛けに、黒いモフモフは足を止めて振り返った。
「よかったら、これを食べて!? 助けてもらって、さらにここまで連れてきてもらって、これじゃお礼には全然足りないけど、ほんの気持ちよ! どうもありがとう!!」
黒いモフモフが私に向かい、フッと微笑んだように見えた。私はここで初めて、黒いモフモフの瞳が、宝石みたいに綺麗な紫色をしていることに気付く。
黒いモフモフは宝石のような目を細め、私が差し出したクッキーをカプッと銜えた。そうして今度こそ、黒い体に風を受けながら去っていった。
私は遠ざかる黒いモフモフを見つめながら、うっとりと呟く。
「なにあの、イケメン黒モフ。素敵すぎか……」
黒いモフモフは私を丁寧に背中からおろすと、くるりと背中を向ける。
「待って!!」
私は慌ててバスケットから、贈答用にラッピングしたクッキーを取り出した。養蜂場の主人に手渡すつもりで用意していた物だが、ご主人にはまた改めて用意をすればいい!
私の呼び掛けに、黒いモフモフは足を止めて振り返った。
「よかったら、これを食べて!? 助けてもらって、さらにここまで連れてきてもらって、これじゃお礼には全然足りないけど、ほんの気持ちよ! どうもありがとう!!」
黒いモフモフが私に向かい、フッと微笑んだように見えた。私はここで初めて、黒いモフモフの瞳が、宝石みたいに綺麗な紫色をしていることに気付く。
黒いモフモフは宝石のような目を細め、私が差し出したクッキーをカプッと銜えた。そうして今度こそ、黒い体に風を受けながら去っていった。
私は遠ざかる黒いモフモフを見つめながら、うっとりと呟く。
「なにあの、イケメン黒モフ。素敵すぎか……」