追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
首を傾げながら入口まで行くと、賑わいの原因を確認するべく、ヒョイっと後ろ足で立ちあがって人だかりの中心を覗き込んだ。
するとそこには、我が目を疑う衝撃的な光景が広がっていた。
……なにがどうして、こんなことになっている!? そもそも、アイツは誰なんだ!?
俺はモフモフの体毛を震わせながら、内心で叫んだ。
なんと人だかりの中心では、俺とほぼ同じ体長四メートルはあろうかという黒いオオカミが、若い女性客に撫でられて喉を鳴らしていた。
「きゃー、この黒いワンちゃん凛々しくて素敵!」
……いや、違う! そいつは十中八九、イヌではない。種類的には、ネコ目イヌ科イヌ属のオオカミだろう。だが、俺にはわかる。奴の実体は、動物などではない。
奴からは、同族の匂いがする! 奴は、俺と同じ聖獣だ――!
「ほんとね! 昨日の白いのも可愛かったけど、この黒ちゃんは激カワ!」
なんだと!?
……「白いの”も”可愛い」、だと? ……さらには奴が「激カワ」、だと?
聞こえてきた女性客の声に、ピクピクと耳が揺れた。
するとそこには、我が目を疑う衝撃的な光景が広がっていた。
……なにがどうして、こんなことになっている!? そもそも、アイツは誰なんだ!?
俺はモフモフの体毛を震わせながら、内心で叫んだ。
なんと人だかりの中心では、俺とほぼ同じ体長四メートルはあろうかという黒いオオカミが、若い女性客に撫でられて喉を鳴らしていた。
「きゃー、この黒いワンちゃん凛々しくて素敵!」
……いや、違う! そいつは十中八九、イヌではない。種類的には、ネコ目イヌ科イヌ属のオオカミだろう。だが、俺にはわかる。奴の実体は、動物などではない。
奴からは、同族の匂いがする! 奴は、俺と同じ聖獣だ――!
「ほんとね! 昨日の白いのも可愛かったけど、この黒ちゃんは激カワ!」
なんだと!?
……「白いの”も”可愛い」、だと? ……さらには奴が「激カワ」、だと?
聞こえてきた女性客の声に、ピクピクと耳が揺れた。