追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
「そうね、そうさせてもらおうかしら。実はアイリーンが休憩に出てすぐ、黒ちゃんが帰っていったのよ。そうしたら、若いお嬢さんたちも徐々に帰っていって。さっきまで白ちゃんのところに子供達が多くいたんだけど、遊んでもらって満足したのか、彼らもみんな帰っていったわ。それで今は、こんなに静かなの」
「そうでしたか」
俺は店内のアイリーンとシーラさんにくるりと背中を向けると、外からテラス席に通じる入口の前に陣取った。
……黒オオカミめ! お客を俺に押し付けて、いったいどの面下げて戻ってくる気だ!
ところが、待てど暮らせど、黒オオカミは戻ってこない。……もしかして、奴はアイリーンを追いかけたんじゃなかったのか?
いいや、俺は騙されない! あえて時間差で戻るというのは、周囲の目をくらませるための常套手段だ――!
俺はますます肩を怒らせて、奴の帰りを待ち構えた。
「あらプリンス、そんな入口のところにいたの?」
後ろから声を掛けられて、ハッとして振り返れば、にこにこと笑みを浮かべたアイリーンが、いつの間にかテラス席に立っていた。
「そうでしたか」
俺は店内のアイリーンとシーラさんにくるりと背中を向けると、外からテラス席に通じる入口の前に陣取った。
……黒オオカミめ! お客を俺に押し付けて、いったいどの面下げて戻ってくる気だ!
ところが、待てど暮らせど、黒オオカミは戻ってこない。……もしかして、奴はアイリーンを追いかけたんじゃなかったのか?
いいや、俺は騙されない! あえて時間差で戻るというのは、周囲の目をくらませるための常套手段だ――!
俺はますます肩を怒らせて、奴の帰りを待ち構えた。
「あらプリンス、そんな入口のところにいたの?」
後ろから声を掛けられて、ハッとして振り返れば、にこにこと笑みを浮かべたアイリーンが、いつの間にかテラス席に立っていた。