追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
クロフが黒いモフモフの姿だった時は、仲良く二匹でお客様を歓待してくれていたから、火花でも散りそうなふたりの様子に、私はすっかり困惑していた。
「アイリーン、私はあなたと話がしたい。少し時間を取れるでしょうか?」
「ガウッ!」
ルークの通訳がなくても、プリンスが応じなくていいと言っているのが分かった。
それでも私には、話があると言ってわざわざ訪ねてきてくれたクロフを、このまま帰す選択肢などなかった。
「……いいわ。こっちに掛けてちょうだい。ただし、ルークとプリンスにも、同席してもらっていいかしら?」
「ああ、構わない」
私たちは、店内中央の四人掛けの席に着いた。
「まず、改めて自己紹介からさせていただきます。私はクロフ・フォン・ラファーダ。ラファーダ王国の王太子です」
告げられた瞬間、私はガックリと肩を落とした。驚きよりなにより「やっぱりか、勘弁してくれ」と言うのが、正直な感想だった。
「けれどあなたは、おおよそ見当をつけていたのではありませんか?」
「アイリーン、私はあなたと話がしたい。少し時間を取れるでしょうか?」
「ガウッ!」
ルークの通訳がなくても、プリンスが応じなくていいと言っているのが分かった。
それでも私には、話があると言ってわざわざ訪ねてきてくれたクロフを、このまま帰す選択肢などなかった。
「……いいわ。こっちに掛けてちょうだい。ただし、ルークとプリンスにも、同席してもらっていいかしら?」
「ああ、構わない」
私たちは、店内中央の四人掛けの席に着いた。
「まず、改めて自己紹介からさせていただきます。私はクロフ・フォン・ラファーダ。ラファーダ王国の王太子です」
告げられた瞬間、私はガックリと肩を落とした。驚きよりなにより「やっぱりか、勘弁してくれ」と言うのが、正直な感想だった。
「けれどあなたは、おおよそ見当をつけていたのではありませんか?」