追放された悪役令嬢ですが、モフモフ付き!?スローライフはじめました2
「僕さ、昨日夢をみたんだ。夢の中で僕は、お前よりもおっきなライオンになっていたの。ライオンになった僕のひと足は、みんなの何歩ぶんにだってなるんだ。僕は迷わずアイリーンお姉ちゃんの後を追いかけたよ」
坊主はへたっぴな手つきで俺を撫でながら、言葉を続けた。
「それでね、追い付いた僕は、悪い動物に狙われていたお姉ちゃんをこっそり助けてあげたの。本当はお姉ちゃんに褒めてもらいたかったけど、大きなライオンの姿じゃ悪い動物よりもっとお姉ちゃんを怖がらせちゃうから、そこはグッと堪えたんだよ。夢の中の僕、なかなかカッコイイでしょう?」
俺が、得意げに胸を張る坊主の脇腹に尾っぽを回し、スルリとひと撫でしてやれば、坊主は満足そうに笑みをこぼした。
「お姉ちゃんの代わりに、また僕たちが遊んでやるからさ! だから、お前もあんまり気落ちするなよ!」
坊主はしばらく不器用に俺を撫でた後、謎の慰めを残して帰っていった。
小さくなる坊主の背中を眺めながら、俺の心は高揚していた。
坊主の語ったひと言が、俺の胸に明光となって降り注ぐ。坊主の無駄話はまさか、俺に考えつきもしなかった選択肢を示してくれた。
坊主はへたっぴな手つきで俺を撫でながら、言葉を続けた。
「それでね、追い付いた僕は、悪い動物に狙われていたお姉ちゃんをこっそり助けてあげたの。本当はお姉ちゃんに褒めてもらいたかったけど、大きなライオンの姿じゃ悪い動物よりもっとお姉ちゃんを怖がらせちゃうから、そこはグッと堪えたんだよ。夢の中の僕、なかなかカッコイイでしょう?」
俺が、得意げに胸を張る坊主の脇腹に尾っぽを回し、スルリとひと撫でしてやれば、坊主は満足そうに笑みをこぼした。
「お姉ちゃんの代わりに、また僕たちが遊んでやるからさ! だから、お前もあんまり気落ちするなよ!」
坊主はしばらく不器用に俺を撫でた後、謎の慰めを残して帰っていった。
小さくなる坊主の背中を眺めながら、俺の心は高揚していた。
坊主の語ったひと言が、俺の胸に明光となって降り注ぐ。坊主の無駄話はまさか、俺に考えつきもしなかった選択肢を示してくれた。