ワケあり花屋(店長)とコミュ障女子の恋
「はい・・・」
その声が震えている。
「大丈夫か?」
真っ青な顔の椿に、海が顔を覗き込む。
「・・・はい・・・。」

外へ出るときに、椿は恐怖を思い出すのか極端に怖がるようになった。

今にも倒れそうな顔をしている椿の肩を抱いて海は車へ向かった。

心配でも家に一人で置いておくほうが心配だ。
そばに置いておくことで守れるような気がした。

海も念のためあたりを見渡して怪しい人物がいないかを確認している。
念には念をで注意しながらいつも店へ向かっている。
車に乗り込むまで椿の肩を抱き、先に椿を車に乗せると海は運転席の方へ回る。
その時にも周囲に細心の注意を払っていた。
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