お見合い夫婦の結婚事情~カタブツ副社長に独占欲全開で所望されています~
普段は全国の店舗に散らばっているエリートと効率よく知り合いになれるというならば、女子率の高い総務課に所属する彼女からしてみれば絶好のチャンスなのだろう。
「でも、ゆかり…」
室長は?と言いかけた真帆は彼女の背後に立つ人物を見て口をつぐむ。
一条がにっこりとしてゆかりの肩を叩いた。
「気合い十分ですね。検討をお祈りしています」
「い、一条さ…、いいえ、今のは嘘です!ほ、本当に!」
真っ赤になって言い訳をする彼女の隣で一条は愉快そうに肩を揺らして笑っている。
「たとえどんな動機でも実行委員を進んで引き受けてくれる社員はありがたい存在です。でも困ったな、貴方にはいつもいろいろとご協力いただいているので、この後お礼に食事でも…と思っていたのですが、そういうことならまたにしましょう」
「え!?ほ、ほんとに?」
「ええ、でもせっかくのチャンスを棒に振らせるようなことはしたくはありませんから…」
「ま、ま、ま、まって!」
真帆はくすくすと笑いながら、ぽんぽんと言葉のやり取りを続ける二人からそっと離れた。いつもは生真面目な一条だけれどこんなに楽しそうにしているところは初めて見る。
ゆかりは手が届かないといつも嘆いているけれど案外そうでもないのかもしれないと思いながら、そのまま廊下に出た真帆は肩を叩かれて振り向く。
「君が、入江さん?」
ダークブラウンの髪をふわりとさせた背の高い男性が立っていた。
「でも、ゆかり…」
室長は?と言いかけた真帆は彼女の背後に立つ人物を見て口をつぐむ。
一条がにっこりとしてゆかりの肩を叩いた。
「気合い十分ですね。検討をお祈りしています」
「い、一条さ…、いいえ、今のは嘘です!ほ、本当に!」
真っ赤になって言い訳をする彼女の隣で一条は愉快そうに肩を揺らして笑っている。
「たとえどんな動機でも実行委員を進んで引き受けてくれる社員はありがたい存在です。でも困ったな、貴方にはいつもいろいろとご協力いただいているので、この後お礼に食事でも…と思っていたのですが、そういうことならまたにしましょう」
「え!?ほ、ほんとに?」
「ええ、でもせっかくのチャンスを棒に振らせるようなことはしたくはありませんから…」
「ま、ま、ま、まって!」
真帆はくすくすと笑いながら、ぽんぽんと言葉のやり取りを続ける二人からそっと離れた。いつもは生真面目な一条だけれどこんなに楽しそうにしているところは初めて見る。
ゆかりは手が届かないといつも嘆いているけれど案外そうでもないのかもしれないと思いながら、そのまま廊下に出た真帆は肩を叩かれて振り向く。
「君が、入江さん?」
ダークブラウンの髪をふわりとさせた背の高い男性が立っていた。