転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「フロレンツィアさん、見つかるといいのですが……」

 ニコラが弱々しく呟いた瞬間、校舎がガタガタと揺れる。

「きゃあ!」

「ニコラ、机の下に隠れて!」

「は、はい!」

地震が起きたように、激しく揺れていた。年季が入った校舎は、ミシミシと悲鳴を上げているようだった。

しばらくして、地震は収まった。机の下から這い出ると、窓にヒビが入っているのに気付く。

「ニコラ、大丈夫?」

「な、なんとか」

安全を確認してホッとしたのもつかの間のこと。ドン!!という音が鳴り、再び校舎が揺れ始めた。

「ひゃあ!!」

「ニコラ!!」

ニコラの手を引いて、机の下に潜り込む。今度は規則的な揺れではなく、ドーン、ドン、ドーンと不規則的な振動が伝わっていた。

「な、なんか、大きな生き物が、体当たりしているみたいです」

「そうね」

言葉を返した瞬間、魔物の鳴き声が聞こえた。

『ギュルルルルル!!』

背筋がゾッとする。これは、緊急事態だろう。魔法学校の周辺には、強力な結界が張られている。魔物は近づけないはずだ。

魔法学校で、何かが確実に起ころうとしている。気がつけば、ニコラだけでなく私もガタガタと恐怖におののいていた。
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