転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「使い魔の召喚は試したのか?」

「いいえ。拘束されてすぐに、口に布を当てられてしまったものですから」

「だったら、外に出たら試してみよう」

ひとまず、ここから脱出するのが先だ。

フロレンツィアは歩けないようなので、ローデンヴァルト先生が抱き上げて移動する。

「撤退する!」

扉のほうへと駆けて行ったが、突然扉が閉ざされてしまった。

「なっ!?」

ドアノブを捻るが、まるで手応えがない。モフタロウが体当たりしても、ビクともしなかった。

「わたくしが、炎魔法で――」

「止めておけ。おそらく、闇魔法によって閉ざされているのだろう。普通の魔法とは、異なる邪悪な気配を感じる。もしも攻撃を加えたら、しっぺ返しを喰らうかもしれない」

「そ、そんな」

フロレンツィアは大きな目を見開き、愕然としている。私達はまんまと、閉じ込められてしまったわけだ。いったいどうすればいいのか。

「あ、そうだ。フロレンツィア、ルビーを召喚してみたら?」

「そ、そうですわね」

ルビーを呼んだところで、閉じ込められている事実に変わりはない。けれど、取り返すことで安堵できるだろう。

「では――」

フロレンツィアは集中し、召喚の呪文を唱える。けれど、魔法陣すら浮かんでこなかった。

「どういうことですの?」
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