転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
女子生徒はそこまで声を潜めずに、ここだけの話をしてくれた。

「なんでも、罰として、来ることになったらしいの」

「罰って?」

「さあ?」

何をしたというのか。中途半端に聞かされたら、余計に気になってしまう。

アルノルト・ローデンヴァルトは気さくな人物ではないので、直接聞けるわけないが。

馬車に揺られ、帰宅する。まず、迎えに来てくれたのは、もふもふとした毛並みの大きな犬。愛犬モフタロウだ。私が七歳のときに、拾った犬である。立ち耳で、茶色と白の変わった毛並みを持つ。体は私よりも大きく、小型馬(ポニー)と同じくらいの体格だろうか。

前世の記憶が戻ってから気付いたのだが、モフタロウの見た目はまんま秋田犬だ。なぜ、異世界に秋田犬が? と思ったが、考えるだけ無駄だろう。ゲームの舞台が世界になっている以上、いろいろ不思議がっていたらキリがない。

モフタロウはザ・日本犬という性格だ。私の前ではそれなりに温厚だが、他の人にはまったく懐いていない。近づこうとしただけで、獰猛そうなうなり声をあげるときもある。餌も、私以外からもらわないくらいだ。

十歳のとき、私は誘拐されそうになった。その際、モフタロウが助けてくれたのだ。犯人はモフタロウに噛みつかれて血まみれとなってしまったが、それだけ怒らせてしまったのだろう。以降、私はモフタロウを使い魔として契約し、使役している。契約以降は、私が望まない過剰な攻撃はしないようになった。

ちなみに、使い魔契約をしていると、いつでも呼び出せるようになる。
< 40 / 245 >

この作品をシェア

pagetop