転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「モフタロウ、ただいま!」

尻尾をぶんぶん振るモフタロウを抱きしめ、心地よい毛並みを堪能する。

ただ、癒やしの時間は長くは続かない。執事より、父の部屋に行くよう促された。

「父上が?」

「はい。お話がある、と」

いったい何の話なのか。しぶしぶと、父の部屋に向かった。

「父上、ただいま」

「ああ」

父は握っていたペンを置き、背筋をスッと伸ばして私を見つめる。

「今日は、始業式だったな。国家魔法薬師のアルノルト・ローデンヴァルトが教師としてやってきた、という話を小耳に聞いていたが――グレーテが新しく選んだ学科を、今一度聞いてみてもいいだろうか?」

「“魔法薬学科”だけれど?」

「やはり、そうだったか」
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