転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
父は額に手を添え、はーと長いため息をつく。一応許可を取って進路変更をしていたわけだが、何か問題があったのか。

どうかしたのかと聞いても、答えようとしない。もう一度急かしたら、深いため息をついたのちに、しぶしぶと話し始める。

「アルノルト・ローデンヴァルトは、“毒薬師”と呼ばれている」

「え?」

「普段は、犯罪者を死刑にするための、毒を専門的に作っている」

「そう、なんだ」

なんでも、彼は国が指定した毒薬とは異なる禁忌の猛毒を作り、飲ませたと。その罰として、魔法学校送りにされてしまったらしい。

「彼は危険な人間だ。関わり合いになってほしくない。今からでも遅くない。“魔法騎士科”に戻るんだ」

「そうは言われても」

“魔法騎士科”には、“魔法学校のエーデルシュタイン”の主人公ニコラと、悪役令嬢フロレンツィア、それから王太子ヴォルフガングが揃っている。修羅場と校舎の爆破待ったなしの状態だ。そこに戻るというのは、自ら死んでいくのと同義だろう。

「私は、“魔法騎士科”に変えるつもりは、毛頭ないから」

「まさか、この前話していた、馬鹿げた話を繋がっているというのか?」

「まあ、そんなところ」 
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