転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
父は本日二度目の、盛大なため息をつく。

「アルノルト・ローデンヴァルトは、罪人を毒殺させることに快感を覚えるような、危ない人間だ」

「私は罪人ではないので、問題ないかと」

「性癖が変わる可能性もあるだろうが」

「罪人を毒殺することから、罪もない人を毒殺することへ、ということ?」

「そうだ」
 関わりあいになった、アルノルト・ローデンヴァルトの様子を思い出す。父の物言いでは悪辣(あくらつ)なマッドサイエンティストといった感じだが、実際の彼はどこか冷めていて他人に興味がないようだった。

「しかし、指定外の毒薬を作ったにもかかわらず、罰が学校の先生を一年間するというのは、問題にならなかったの?」

「彼がもっとも嫌がることを、指定したらしい。それに――」

「それに?」
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