転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「アルノルト・ローデンヴァルトとは、挨拶程度に言葉を交わしただけだけれど……」

「すでに、接触していたのか?」

コクリと頷くと、深いため息をつかれてしまった。

「父上が話すように、危険な人物とは思わなかったんだけれど」

「まだ、長く付き合っていないから、そうだと言えるのだろう」

「本質は、見抜いていない。けれど――」

「けれど?」

「モフタロウがいるから、大丈夫」

「あのな……。モフタロウは、ただの獰猛なだけの犬だろうが」

「でも、私に危害を与えようとする人には、全力で襲いかかるから」

「しかし、そうは言ってもな」

「話は以上!」

「おい、グレーテ!!」

「父上との約束は、忘れていないから、安心して」

父との約束は、優秀な夫を探すこと。それは別に、魔法騎士隊に入らなくてもいいだろう。国家魔法薬師になれば、同じように見つかるはず。

そのときの私は、そんなことを暢気(のんき)に考えていた。
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