転生したら、モブでした(涙)~死亡フラグを回避するため、薬師になります~
「それにしてもニコラ。使い魔のその子は、どうしたの? ちょっとというか、かなり珍しい部類よね?」

「偶然拾った卵が、竜だったんです。びっくりしました」

「偶然、ねえ。その話、反感を買うから、他の人にはしないほうがいいかも」

「そうなのですね! 心得ました」

 ニコラはニコニコしながら、頷いている。まったく、気分を害している様子はない。

「ごめんなさい、はっきり言ってしまって」

「いいえ。今まで場の空気を読めなくて、雰囲気を悪くしてしまったことが何度もあって。直接注意してくださるのは、ありがたいことです」

貴族と平民は、育った環境が天と地ほども違う。場の空気を読む力は、長年教育係に叩き込まれた結果できるだけなのだ。

「あ、ごめんなさい。私、“魔法薬学科”行きの馬車に乗らないといけないから」

「引き留めてしまいましたね。では、また」

「ええ、ごきげんよう」
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