16歳、きみと一生に一度の恋をする。
「……あ、あ……」
会いたくて仕方なかったのに、うまく言葉が出てこない。
「もうみんな帰ってる時間だろ。なにしてたんだよ」
彼は良くも悪くも普通だった。まるでこの空白の二週間がなかったかのように。
「晃こそ……今までなにしてたの?」
「うーん、色々考えた。お前はこの二週間なにしてた?」
「……私も色々と考えてたよ」
「はは、じゃあ同じだな」
柔らかく笑う晃を見て、胸がぎゅっとなった。たくさん聞きたいことはあるけれど、冬休み前に会えてよかった。
これからまた少しずつふたりで考えていけばいいと、思っていた気持ちはすぐに彼の言葉によって消えた。
「俺、学校辞めようと思ってる」
「……え?」
想像もしていなかったことに、私は聞き返すだけで精いっぱいだった。
……学校を、辞める?
今までそんな素振りもなかったし、私はなにも聞いてない。
「それも含めて今日は学校に来たんだよ」
動揺してる私とは違って、晃はとても落ち着いていた。