エリート上司を煽ったら極情愛を教え込まれました
「私も幸せに……なりたい」

寝言だったが、それがひどく胸に刺さった。

俺なら彼女を幸せにできるのに。

だけど正面から堂々とってわけにはいかない。


とりあえず、あいつに連絡を入れておいた方がいいな。

夜遅いのはわかっていたが、俺は彗に連絡をとった。

もちろん夜中だったからメールを送った。


《妹の婚約者は俺の妹を弄んだ女にだらしのない男だから気をつけてほしい》

すると夜中にもかかわらず彗から電話がきた。

鴨居のことを知らなかった彗はかなり驚いていた。

彗自信、俺と泉ならうまくいくのではと同じ部署にしたらしいのだが、泉から聞くのは俺の悪口ばかりでこれはダメだと思って諦めていたと言うのだ。

だが、鴨居の話を聞いて彗は困り果てていた。

結婚はもう決まってしまった。

結婚が出来なくなるような理由でもなければ覆せない。

そこで、俺は彗に自分の泉への気持ちを素直に告げた。

まだ間に合うのなら俺に泉をくれ。

『その気持ちは嬉しいがどうしたらいいんだ?』

そこで思いついたのが愛人契約だった。

「多少手荒な真似をするかもしれないが、彼女を傷つけることだけは絶対にしない。だから俺に任せてほしい」

彗は了承したが、泉のケアを妻の律子に任せたいと言った。

三人だけの秘密。

他言無用で頼む。

そう言って俺は彼女をあの男、鴨居から奪還するべく行動に移したのだった。
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