俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
「余興として、樽に乗って剣舞を披露してくれるのだろう? グレンが言っていたぞ。ぜひやらせてほしいと、君が申し出たそうじゃないか。早くしたまえ」
目を丸くして驚いたアリスは、勢いよく振り向いた。
けれどもそこにグレンの姿はなく、持ち場に戻って、澄まし顔で立っている。
慌てるアリスと視線が合うと、ニヤリと意地悪そうに口の端を上げた。
アリスの背に冷や汗が流れる。
(これは復讐? 騎馬戦のこと、まだ根に持っていたんだ。どうしよう。王太子殿下に向かってやらないと言えないけど、私は樽乗りなんて……あれ、できるかも)
故郷の村祭りには、ワイン樽転がしという競技があり、そのための空のワイン樽が、村長の屋敷の納屋にたくさん保管されていた。
貧しい村の子供たちは、玩具を買ってもらえる生活環境にないため、ワイン樽は格好の遊び道具だ。
祭用の樽をこっそり持ち出しては、玉乗りのように乗って遊んだものである。
アリスも男兄弟たちと一緒に、その遊びに夢中になった時期があり、最近は何年もやっていないが、体は覚えている気がする。
目を丸くして驚いたアリスは、勢いよく振り向いた。
けれどもそこにグレンの姿はなく、持ち場に戻って、澄まし顔で立っている。
慌てるアリスと視線が合うと、ニヤリと意地悪そうに口の端を上げた。
アリスの背に冷や汗が流れる。
(これは復讐? 騎馬戦のこと、まだ根に持っていたんだ。どうしよう。王太子殿下に向かってやらないと言えないけど、私は樽乗りなんて……あれ、できるかも)
故郷の村祭りには、ワイン樽転がしという競技があり、そのための空のワイン樽が、村長の屋敷の納屋にたくさん保管されていた。
貧しい村の子供たちは、玩具を買ってもらえる生活環境にないため、ワイン樽は格好の遊び道具だ。
祭用の樽をこっそり持ち出しては、玉乗りのように乗って遊んだものである。
アリスも男兄弟たちと一緒に、その遊びに夢中になった時期があり、最近は何年もやっていないが、体は覚えている気がする。