俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
すぐに総帥の方へ真顔を戻すと、総帥は信じられないと言いたげに目を見開いており、それからわなわなと体を震わせ、怒り出した。

「わしの姪はいらぬと言うのか?」

「総帥のお身内であるからお断りしているわけではありません。伴侶は自分で選びます」

「お前が断れば、弟や侯爵を説得したわしの苦労はどうなる。公爵家の当主にして騎士団総帥であるこのわしの顔に泥を塗るつもりか!」

激怒する総帥がテーブルを拳で叩いたから、アリスは肩を揺らした。

(この縁談、断るのは不可能なんじゃ……)

そのような不安に心が揺れている。

「騎士団長、お前はわしの部下だろう。発言を撤回し、エリアルをありがたく娶れ!」

ついには立場を利用して命令した総帥に、騎士団長は静かに席を立ち、上からじっと見下ろした。

首を後ろに倒すほどに上を向かねばならない総帥は、怒りの勢いを弱め、たじろいでいる様子だ。

「な、なんだと言うんだ」

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