俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
いつもは寝起きが悪いのはアリスの方なのだが、カーテンが開けられ朝日が顔にあたっても、騎士団長は美麗な顔をしかめるだけで目覚めない。

(できればこのまま寝かせてあげたい。でも、起こしてくれと頼まれているし……)

アリスは毛布に手を伸ばして捲ろうとした。

すると手首を掴まれ、強い力で引っ張り込まれる。

「キャッ!」

片足の爪先は床についているが、上半身は騎士団長の体の上で抱きしめられており、心臓が破れそうなほどに高鳴った。

(寝ぼけてる? いや、まだ夢の中にいるみたい。一体どんな夢をみているんだろう。もしかして、私の夢だったりして……)

勝手な想像に照れるアリスが、「起きてください」と声をかければ、眠たげな声の返事をされる。

「逃げても無駄だ。観念しろ……」

(これは捕縛の姿勢? 私の夢じゃなく敵と戦っているんだ)

それを少々残念に思いつつ、逞しい腕から抜け出そうとすれば、騎士団長が目を開けないままフッと笑った。

なぜか楽しげな顔をして、アリスを抱く腕に力を込める。

「駄目だと言っているだろう。俺から離れるな」

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