俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
(やっぱり私の夢? 嬉しいけど、力が強すぎて抱き潰されそう……)

「騎士団長、苦しいです。起きてください」

「俺も苦しい。お前を抱きたいが、今はまだ我慢しなければ。アリス……」

「えっ?」

(我慢してたんだ。それは、私が男でいなければならないから……?)

騎士団長の本音を聞いて、アリスは考え込む。

男のふりを続けるアリスを抱かないと決めているのなら、この先ずっと、深い関係にはなれない。

こんなに近くにいて、心が通じ合っているというのに、結ばれる日はこないのだ。

(私はどうすればいいんだろう……)

そう思っていたら、「ん?」と声がして、やっと騎士団長が目を開けた。

腕の力を緩めてくれたので少し身を起こすと、まだ眠たげな顔で微笑んでくれる。

「いい起こし方だな。欲を言えば、口づけも欲しい」

「ぼ、僕からするんですか?」

「ああ。してもらいたいな。恋人ならば当然だろう」

(こ、恋人……)

アリスからのキスを待つように、騎士団長が目を閉じた。

緊張とときめきの中でアリスが唇を近づけたら……廊下に話し声や物音が響く。

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