俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
(来た……)
「特別講師のオリオール博士の古代学は面白かった。いにしえの人間はあのような暮らしをしていたのだな。実に興味深い。お前もそう思うだろ?」
「はい、殿下。国に帰りましたら、家庭教師に考古学の専門家を加えましょうか」
「ここでコルドニアの話はしないでくれ。まだ帰りたくない。こうして街並みを楽しみながら歩いて帰れる自由は、母国にはない」
「失礼いたしました。あと三か月、存分に自由を謳歌しましょう。大勢の学友ができましたし、留学とは楽しいものですね。お供させていただけたことを幸せに思います」
それは王太子と近侍の会話である。
人質にされようとしているとは少しも気づかず、留学生活を満喫している様子の王太子を、アリスはのんきに思う。
(いずれ国王陛下になられるお方よね。お茶会の時はグレンさんの企みに気づかず、樽乗りをあっさり許可してしまったし、疑うことを知らない性格が少し不安……)
笑顔の王太子と近侍は、潜んでいるアリスと騎士団長に気づくことなく、目の前を通り過ぎた。
騎士団長はまだ動かない。
「特別講師のオリオール博士の古代学は面白かった。いにしえの人間はあのような暮らしをしていたのだな。実に興味深い。お前もそう思うだろ?」
「はい、殿下。国に帰りましたら、家庭教師に考古学の専門家を加えましょうか」
「ここでコルドニアの話はしないでくれ。まだ帰りたくない。こうして街並みを楽しみながら歩いて帰れる自由は、母国にはない」
「失礼いたしました。あと三か月、存分に自由を謳歌しましょう。大勢の学友ができましたし、留学とは楽しいものですね。お供させていただけたことを幸せに思います」
それは王太子と近侍の会話である。
人質にされようとしているとは少しも気づかず、留学生活を満喫している様子の王太子を、アリスはのんきに思う。
(いずれ国王陛下になられるお方よね。お茶会の時はグレンさんの企みに気づかず、樽乗りをあっさり許可してしまったし、疑うことを知らない性格が少し不安……)
笑顔の王太子と近侍は、潜んでいるアリスと騎士団長に気づくことなく、目の前を通り過ぎた。
騎士団長はまだ動かない。