俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
このままバルムンド帝国側につくか、それとも協定を公に宣言していない今、何食わぬ顔をしてコルドニアの友好国に戻るのかと……。

それを決断するには、バルムンドの情勢を見守らねばならず、もうしばらく時間が必要であろう。

とりあえず今は、コルドニアに敵意がないことを示しておいた方がいい……そう考えての即時の捕虜解放ではないかと、軍の上層部や騎士団長は分析したそうだ。

学のないアリスは難しい話は苦手だが、パトリックたち四人の騎士と近侍は全員無事で、明日には戻ってこられるという話に歓喜した。

「パトリックにまた会える……嬉しいです!」

声を弾ませたら、なぜか体を少し離され、顔を覗き込まれた。

騎士団長は眉間に皺を寄せており、もしや傷が痛みだしたのではないかとアリスは心配した。

「動いたら傷口が開くと医師長が言ってましたよね。それなのに飛びついてしまって、すみません。すぐにどけます」

慌ててベッドから下りようとしたが、「違う」と言われ、手首を掴まれた。

その手を強く引っ張られ、アリスはベッドに突っ伏すように引き倒される。

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