俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
手の甲で口元を拭い、笑顔を浮かべたアリスは、お礼を述べて頭を下げる。
(突然、水をかけられたのには驚いたけど、私に水を飲ませるために、水差しを持っていたんだ。気遣ってもらえたということは、追い出す気はないのかな……)
根が素直で単純なアリスなので、少し優しくされただけで考え方を変えられる。
騎士服を脱ぐなと言われたのと同じように、これまでアリスが虐めだと受け取ってきたことにも、正当な意味があったのではないかと思い直していた。
頭を上げ、好意的な目で見つめると、片眉を上げた騎士団長に、「なにを気の抜けた顔をしている」と叱られてしまう。
「アリュース、百周まであとどれくらいだ」
「五周です。すぐに終わらせます」
「いや、まだ終わらせない。今のが休憩になっただろう。追加で三十周しろ」
声も出せないほど驚くアリスに、騎士団長は背を向け、剣の訓練中である他の騎士たちの方へ行ってしまう。
同じ騎士服を着ていても、ロイ騎士団長は他の者とは違う、特別な存在感を放っている。
言うなれば、騎士団を統率するにふさわしい、絶対的強者のオーラだ。
(突然、水をかけられたのには驚いたけど、私に水を飲ませるために、水差しを持っていたんだ。気遣ってもらえたということは、追い出す気はないのかな……)
根が素直で単純なアリスなので、少し優しくされただけで考え方を変えられる。
騎士服を脱ぐなと言われたのと同じように、これまでアリスが虐めだと受け取ってきたことにも、正当な意味があったのではないかと思い直していた。
頭を上げ、好意的な目で見つめると、片眉を上げた騎士団長に、「なにを気の抜けた顔をしている」と叱られてしまう。
「アリュース、百周まであとどれくらいだ」
「五周です。すぐに終わらせます」
「いや、まだ終わらせない。今のが休憩になっただろう。追加で三十周しろ」
声も出せないほど驚くアリスに、騎士団長は背を向け、剣の訓練中である他の騎士たちの方へ行ってしまう。
同じ騎士服を着ていても、ロイ騎士団長は他の者とは違う、特別な存在感を放っている。
言うなれば、騎士団を統率するにふさわしい、絶対的強者のオーラだ。