俺様騎士団長は男装女子が欲しくてたまらない〜この溺愛おかしくないですか?~
どうやら風車小屋の中には、有事の際に脱出するための隠し通路が掘られていたようだ。
アリスの手は胸に下げている笛に延ばされかけたが、思い直して腰の剣へ。
相手はまだアリスに気づいていない。
鉄柵の内側のみ気にしているので、それならば捕らえられると思ったのだ。
(やっと私にも、活躍のチャンスが……!)
男は穴から完全に体を出して、オリーブの木の陰に身を隠すと、屋敷の方を見ながらヘラヘラと笑った。
「悪いがお前らにはおとりになってもらうぜ。仲間はまた増やせばいい。俺さえ生きてりゃ、コズメル盗賊団は消されねぇ」
ということは、この男が盗賊団の親玉である“コズメル”なのだろう。
大きな獲物にアリスはますます張り切り、腰の剣をそっと抜いた。
本物の剣を初めて握らせてもらったのはわずか四日前のことで、まだ素振りしかしたことはない。
木剣よりも重く、女の腕力では扱いにくい剣を構えると、コズメルまでの数歩の距離を一気に詰めて、「やあっ!」と力いっぱい振り下ろした。
「なに!?」
コズメルを驚かせるには充分であったが、剣が斬ったのは、オリーブの枝、三本のみ。
アリスの手は胸に下げている笛に延ばされかけたが、思い直して腰の剣へ。
相手はまだアリスに気づいていない。
鉄柵の内側のみ気にしているので、それならば捕らえられると思ったのだ。
(やっと私にも、活躍のチャンスが……!)
男は穴から完全に体を出して、オリーブの木の陰に身を隠すと、屋敷の方を見ながらヘラヘラと笑った。
「悪いがお前らにはおとりになってもらうぜ。仲間はまた増やせばいい。俺さえ生きてりゃ、コズメル盗賊団は消されねぇ」
ということは、この男が盗賊団の親玉である“コズメル”なのだろう。
大きな獲物にアリスはますます張り切り、腰の剣をそっと抜いた。
本物の剣を初めて握らせてもらったのはわずか四日前のことで、まだ素振りしかしたことはない。
木剣よりも重く、女の腕力では扱いにくい剣を構えると、コズメルまでの数歩の距離を一気に詰めて、「やあっ!」と力いっぱい振り下ろした。
「なに!?」
コズメルを驚かせるには充分であったが、剣が斬ったのは、オリーブの枝、三本のみ。