浅葱の花にとまる蝶
そんな美しい容姿に加えて、蝶は運動も出来る。
剣道なら日本一。
日舞は3日で踊れるようになり、空手を習えばあっという間に県選抜だ。
更に勉強もそこそこ得意である。
特に好きなのは日本史で、よく幕末の本を読んだりもする。
極めつけは家事炊事。
15歳の時に育ててくれた祖母がなくなってからは全て1人で行ってきた。
気づけば、掃除・洗濯・料理・お菓子作りまで何でも一通りはこなすことが出来るようになっていた。
1家に1台、さくら蝶状態である。
そんな、天が二物を与えまくった蝶だがその代償か、少々残念な所がある。
基本的に、蝶は自分に無頓着だ。
恋愛方面には疎く恋をした事もなければ恋人がいた事も1度だってない。
…まぁ、それは梨香の根回しによるものだったりもするのだがそれはまた別の話だ。
怪我や病にしても、周りの人がしたら1番に駆けつけ、誰よりも心配し、心を傷めるが、それが自分となると何としてでも隠し通そうとする。
最悪、気が付かない。
反動の事も、周りに心配をかけるのが申し訳ないからだ。
他にも、いたずら好きで涙脆く能天気。
だが、そんな蝶だからこそ周りに人が集まってくる。
頭がいいのに抜けていてなんでもない事で笑い困っている人が居たら真っ先に駆けつける。
(そんなあんただから大好きなのよね)
梨香をはじめ、老若男女たくさんの人を虜にしているのだ。
それも無意識に。
たちの悪い人たらしである。