特殊護衛団の最強姫
_______ふいに感じた、突き刺すような視線。
いや違う。
これは殺気だ。
うまく隠しているようだけど、私には分かる。
「...王子様。少し後ろへ。」
「...?なんだ急に。」
「いいからいいから!」
不安感を煽らないようにできるだけ明るい声音で王子様を後ろへ庇い、私はポケットの通信機に触れた。
するとすぐに、特殊護衛団全員に緊急信号が送られる。
これでみんなに私達の居場所が伝わったはずだ。
急いで応援に来てくれるだろう。
しかし、ここはお城からかなり離れた人通りのない道。
到着まである程度時間がかかるのは仕方ないか...。
ものすごいスピードで思考を巡らせながら、私は殺気の元を探る。
禍々しい黒い気。
それをここまで完璧に隠していることから察するに、相手はかなりの実力者らしい。
「そこの人さ、そろそろ出てきた方がいいんじゃない?」
...ま、私にはそんなの関係ないけど。
口角をニッと上げて軽く挑発してみれば、道の端から、黒いローブで全身を覆った人が姿を現した。