特殊護衛団の最強姫
「あらあら可愛らしいお嬢さん。なぜあたしに気がついたのかしら?」
そう言いながらその人がフードを外すと、紫がかった長い髪がバサリとあらわになる。
女?
いや違う、男か。
口調や仕草は女だけど、声質は完全に男のそれだ。
「ちょっと!何か失礼なこと考えてるでしょあんた!....ていうかその服。もしかして特殊護衛団?なんであんたみたいな女のコが?」
「さあね?そっちこそやたらと熱い視線を送ってきていたようだけど、私に何か用事でも?」
「ハッ!あんたなんかに興味は無いわ。あたしの用事はそこの王子様よ!」
....やっぱりそうか。
男は、私の後ろにいる王子様を舐めるように見回している。
「一国の王子がそんな無防備にお出掛けなんて。ふふ、まさに千載一遇のチャンスね。これまでの努力が報われたわ!」
「これまでの努力?」
「そうよ!特殊護衛団なら、あたしのペットがお世話になったんじゃないかしら?」
ペット...?
あ、もしかして!
「あの凶暴な魔物!てことは、おじさんが例の魔術師なんだ。」
「おじさんはやめてちょうだいッ!」
声を荒らげた男は、1つ咳払いをしてから私にニヤリとした笑みを向ける。