特殊護衛団の最強姫



ドシーン...!



それからしばらくして。


もの凄い音を立てて、最後の一体が地面へと沈んでいく。


大量の砂埃が舞い、視界が一気に悪くなったあと





「ねえ...ウソでしょ...!」





そこに立っているのは、私ひとりだけだった。



魔物の返り血がついた双剣をひと振りし、離れた所でガタガタ震えている男に視線を向ける。


ヒッと短い悲鳴をもらす男。


あとはアイツだけだ。


生け捕りにしないと後でルーカスさんに怒られるかな。


そんなことを考える私は、少しだけ油断していた。


男が魔術師だということを完全に忘れていたのだ。



「あは...あははは...!!もういいわ!捕まえるつもりだったけれど、予定変更よ!!」



狂ったように笑う男の手には 魔術で出された大きな弓。


私が気づいた時にはすでに、その狙いは王子様に定められていた。



「王子様ッ!!」



考えるよりも早く、私の身体は王子様の元へ向かう。


クソッ!


まさか王子様を直接狙うなんて!!


突然のことに身動きが取れなくなっている王子様に、弓は容赦なく襲いかかった。



____そして。





「.....あっぶなかった....!」





間一髪。


あと少しで王子様に当たるという所で、弓は代わりに私の脇腹を貫いた。

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