特殊護衛団の最強姫
「は...?そんな理由で王子様を危険にさらしたの...?」
「そうよ!!悪い!?あたしはあの人を愛してるの!!!」
愛。
私には分からない感情。
そんなもののせいで、王子様は危険な目に遭ったのか。
涙を浮かべて私を睨みつける男に、私は容赦なく剣を突きつける。
「ヒッ!やめて、殺さないで...!」
...ダメだ。
やめろ。
王子様の目の前で、殺しなんてしたくないのに。
頭の中でそう叫んでも、限界に近い身体では 理性を制御できそうになかった。
喉の奥からわきあがってくる吐血感をなんとか抑え、私は剣を大きく振り上げる。
「たすけてええええ!!」
耳をつんざく絶叫。
「...サヨナラ。」
小さく呟いて、思いきり剣を振り下ろそうとしたその時だった。
「リオ!!!!やめろ!!!!」
突然背後から聞こえてきたルーカスさんの声。
その瞬間、私はピタリと動きを止める。
「リオ!」
「リオちゃん!!」
「リオ!!」
ロキさん、テン、ガイアも。
「はは....来るのが遅いって....。」
でも、良かった。
これでもう安心だね。
持っていた剣がスルリと手から離れて、スローモーションのように地面に落ちていく。
涙を流しながら呆然とする男の顔を最後に見て、私はフッと意識を失った。