特殊護衛団の最強姫



「ねえちょっと王子様。あなたどうやってあんなバケモノみたいな娘を手懐けたの?防げたはずなのにわざと自分の体で弓を受けるだなんて...正気の沙汰じゃないわ。」



....は?


防げたのに、わざと弓を受けた?


その意味が理解できずにいる俺を見て、男は呆れたように片眉を吊り上げる。



「あの娘ほどの腕があれば、あの弓を剣で弾くことくらい簡単にできたはず。それでもわざわざ自分の体で受け止めたのよ。しかも致命傷は完璧に避けて。...全く、末恐ろしいわ。」



あんたあの娘に感謝しなさいよ?



そう吐き捨てて 男は護送車に乗せられた。


...ああ。


確かに、確かにそうだ。


俺の前に飛び込んできたとき、あの女は剣を手にしていたにもかかわらず、半身を捻り 致命傷にならない箇所にわざと弓を受けていた。


あんな完璧な対応が出来るのならば、あの弓を弾き飛ばすことなど簡単だったはずなのに。


なぜわざわざ自分を傷つけるようなことを...


俺は言葉を失ったまま、応急処置を施されて病院へと運ばれていく女を見つめる。


相当強い毒だったのだろう。


女は相変わらずピクリとも動かない。


俺を庇ったせいで女は重症を負っているのに、何もできない自分が悔しかった。


手についた女の血を、思わず強く握りしめる。



「....それが最善だと判断したんでしょうね、アイツは。」



いつの間にか隣に立っていたルーカスは、俺と同じ方向を眺めながら呟くようにそう言った。

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