みずあめびより
何を探すでもなく棚に並んだ商品を眺めていると、耳に入った高い声に意識が留まった。
ふと見渡すと少し離れたところに、背が高くショートカットで露出の高い服を健康的に着こなす女性がいた。
───あの女性だ───。
彼女は友達と思われる女性と一緒にいた。友達が意味ありげに笑いながら彼女が見ている商品を覗き込み言う。
「メンズものじゃん。もしかして、例の彼にあげるの?」
「ふふ、そうなんだ。」
彼女は可愛らしく笑いながら答える。
「彼、好きな人がいるんじゃなかったっけ?」
「それがさ、その人に告白したらしいんだけど、返事待ってる間に他の男とうまくいきそうな感じなんだって。」
その言葉に胸がドキリ、とする。
───それって、まさか・・・。
「えー!まじか。」
「そう、だから、うちにもチャンスあるかなと思ってさ。このキーケースいいな。使ってるやつ古くなってたし、部屋の雰囲気とか見てると好きそう。」
「へえ、家に行ったりしてるんだ。脈ありな感じ?」
「一緒にご飯食べに行ったりとか、うちにも何回か来てて、楽しそうにしてくれてたよ。あ、すみませーん、このイニシャル入りのキーケース、Rのやつありますか?」
彼女は近くを通りかかった店員に声をかけた。
───R・・・葉吉さんの下の名前・・・。やっぱり彼女の家に行ったりしてるんだ。この間も靴下忘れてたって・・・。
心臓がひどく騒ぎ立てている。まるで悪いことをして追われているかのように、全身が緊張したまま店を後にした。
ふと見渡すと少し離れたところに、背が高くショートカットで露出の高い服を健康的に着こなす女性がいた。
───あの女性だ───。
彼女は友達と思われる女性と一緒にいた。友達が意味ありげに笑いながら彼女が見ている商品を覗き込み言う。
「メンズものじゃん。もしかして、例の彼にあげるの?」
「ふふ、そうなんだ。」
彼女は可愛らしく笑いながら答える。
「彼、好きな人がいるんじゃなかったっけ?」
「それがさ、その人に告白したらしいんだけど、返事待ってる間に他の男とうまくいきそうな感じなんだって。」
その言葉に胸がドキリ、とする。
───それって、まさか・・・。
「えー!まじか。」
「そう、だから、うちにもチャンスあるかなと思ってさ。このキーケースいいな。使ってるやつ古くなってたし、部屋の雰囲気とか見てると好きそう。」
「へえ、家に行ったりしてるんだ。脈ありな感じ?」
「一緒にご飯食べに行ったりとか、うちにも何回か来てて、楽しそうにしてくれてたよ。あ、すみませーん、このイニシャル入りのキーケース、Rのやつありますか?」
彼女は近くを通りかかった店員に声をかけた。
───R・・・葉吉さんの下の名前・・・。やっぱり彼女の家に行ったりしてるんだ。この間も靴下忘れてたって・・・。
心臓がひどく騒ぎ立てている。まるで悪いことをして追われているかのように、全身が緊張したまま店を後にした。