みずあめびより
「あの、えっと、昔の恋愛が関係していて・・・。」

「うん。」

目で先を促してくる。

「初めて付き合ったのが大学生の時、友達の大学のOBで、社会人の人でした。私は下に妹と弟がいて『お姉ちゃんなんだから』って言われて育ったからなのか、子供の頃から人に頼るのが苦手でした。相談も人がら受けるばかりだったし、例えば学食で数人でご飯食べてて醤油がほしくて、友達が醤油の近くに座ってても『とって。』って言えないで立ち上がって取りに行くくらいで。彼に対しても頼ったり弱いところ見せたり愚痴を言うこともなかったんです。正直無理してました。でも付き合って2年くらいしてバイト先でどうしても耐えられなかったことがあって彼に話してしまいました。そうしたら『俺が全部受け止めるから、何でも話して。』って言ってくれて、そうなったら今まで気を張っていたのが切れたように、彼に寄りかかるようになって・・・。」

「・・・。」

鈴太郎は彼女のひと言ひと言を静かに噛みしめるように聞いていた。
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