みずあめびより
バーベキューを終えると、皆で公園内にある迷路に挑戦することにした。

「よし、皆の者、隊長についてこい!」

真中が先頭に立ってずんずんと歩き出した。

「新貝さん、行きましょ。」

玉川が新貝に声をかけた。

「ああ、彩木さんも。」

新貝は衣緒の方を見た。

「・・・はい。」

───メールアドレス交換、葉吉さんに見られてたの、嫌だったな・・・。

鈴太郎の方を見ると普段飲まないビールのせいか、ぼーっとしているようだった。

先頭に真中、その後に玉川・新貝・衣緒が3列で続き、後ろに鈴太郎、と並んで進んでいく。

迷路は分かれ道があったり、しかけ扉があったり、狭いところをくぐったりとなかなか凝った作りだった。

「あれー?前来た時、こっちだったと思うんだけどぉ?」

行き止まりになってしまい、塔のようなところに着いてしまった。真中がキョロキョロする。

「さっきのとこ、もう片方の道だったんじゃないですかぁ?」

玉川が言い、真中と共にUターンする。

「・・・彩木さん。」

ふいに新貝に手をひかれる。

「!!!」

塔の一番奥まで手をひいて走っていくと、新貝は急に振り返りそのまま180度移動し、衣緒は壁に背を向ける形になった。

彼は一歩進んで彼女を壁に追いやると手を離し、彼女の顔近くの壁にドン!とその手をついた。

そして端正な顔を近づけてきた。

「!!!!!!!!!!」

鈴太郎は異変を感じ、急いで彼らを追って塔の入り口まで走った。

「─────!!!!!!!」

彼の目に入ってきたのは、衣緒の方に倒れ込む新貝の背中に彼女が手を回している姿だった。
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