離婚予定日、極上社長は契約妻を甘く堕とす
「……和也さん、女の人にモテるんだから、ちゃんと自衛して」
「ごめん。気をつける」
言いながら、頬にひとつキスをする。
「幼馴染でも、下の名前で呼んで欲しくない」
「もうしない。彼女とはもう会わない」
「隠し事されたと思って悲しかった」
「もうしない。ちゃんと説明しなかった俺が悪かった」
私が泣きながら白状するたび、和也さんは私の顔のどこかにキスをした。それがひどく優しくて、つい目を閉じて受け入れてしまう。
「面倒見が良すぎるのも、ほどほどにして欲しい」
後は、なんだったかな。泣き過ぎて頭がぼんやりしてしまう。最後の苦情が少しおかしかったのか、彼はくしゃりと破顔した。
「わかった。俺が一番面倒をみたいのはいずみだから、いずみを一番に見る」
いや、私はそれほど手がかからないつもりだけど……と言いかけて、ふと思う。一週間逃げ続けた私は果たして、本当に手がかからない人間だろうか。
誰よりも面倒な人間のような気がする。
「そのためには、これからも一緒にいたいんだが、奥さん」