離婚予定日、極上社長は契約妻を甘く堕とす
和也さんの手が優しく髪を撫でつける。
「嫉妬したところも可愛いと思えるし、不安にさせたことはもう繰り返さないようにしたい。それでもきっと、これから先いろんなことがあるだろうけど」
一度そこで、言葉を区切る。私の顔の両脇に肘をついて、しっかりと頭を抱え込む姿勢は、もうどこにも行けないように閉じ込められているようだ。その囲いの中で真っ直ぐに、私と視線を合わせて彼は言った。
「それも全部、いずみが好きだから、ふたりで乗り越えたいと思う。だから、俺の本当の妻になってくれないか」
彼しか見えない空間で、初めて好きだと言われた。初めてのプロポーズだった。逃がすつもりもないくせに、と心の中で苦笑する。
イエスと答えるまで、この囲いから抜けられることはないだろう。それに、あんな醜い私を見ても可愛いと言ってくれるなら、もう自分の気持ちを隠す意味もどこにもなかった。
狭い空間で両手を伸ばす。和也さんの首にそっと絡めて、やっと素直な言葉を言えた。
「……私も、好き」
ふっと彼の目元が優しく緩む。
「ああ、知ってる」
そうして彼の瞳が見えなくなって、深く唇が合わさった。