病んでる僕と最強の勇者たち
「ブライアンのバカ!」



リリーがそう言って叫び、魔法の杖でブライアンの頭を叩いた。



「ブライアンはいっつも女の子のことばっかり考えて!

ブライアンのスケベ、浮気者、女たらし!」



「おい、止めろ、リリー。

何怒ってんだよ」



リリーは魔法の杖でブライアンを叩きながら追いかけ回し、ブライアンはそんなリリーから逃げていた。



僕はそんな二人に呆れながら、となりにいたマギーに話しかけていた。



「ねぇ、マギー。

あの二人のケンカを止めなくていいの?」



「いつものことだ。

ケンカに飽きたら、ケンカは終わる」



「ああ、そんなもんなんだ……」



ブライアンもリリーも、最強と言われるくらいに強いのに、やってることは本当に幼稚だ。



でも僕は完璧ではない仲間たちが好きだし、みんなと一緒にいるだけで、誇らしい気持ちになってくる。



僕たちの戦いもあともう少し。



僕は最後まで全力で仲間たちと戦いたい。
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