秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~

すると、翔悟さんは私の頬を触れていた手で口元を覆い、何か考えるように瞳を伏せた。


「いや。今日はともかく、一昨日のは偶然じゃないだろう」

「偶然じゃない?」

「あぁ。今回の出張は藪内も一緒だってことは前々から決まっていたから、会長はそれを利用したんだろう。本当は彼女とは現地で落ち合う予定だった。けど、突然一緒に行くことになり、なぜか昼飯の予約までされていた」


言われて、ふっと思い出す。あの時、会長は時計を気にしていた。それが予約の時間に間に合うか気にしての行動だったというののなら、納得がいく。


「あの店は彼女のお気に入りなんだ。その近くのマンションに住んでしまうくらいに。だから彼女は喜んで話に飛びついてきたし、まぁ俺も、話したいことがあったから良いかと応じた。でも、ふたりっきりで食事されたら気分は良くないよな。不安にさせて、すまない」


謝罪の沈んだ声音に、私は慌てて首を横に振る。すると、苦しげだった翔悟さんの表情がわずかにやわらいだ。


「穂乃果こそ、どうしてそんな時間に会長と一緒だったんだ」


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