秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
先ほど車の中で、翔悟さんから大塚さんの話は聞いた。
翔悟さんは昼休みに合わせて私を連れ出そうと会社に立ち寄ったらしい。しかし私のデスクが綺麗に片付けられていて、その上辞めたと聞かされ愕然とする。
慌てて電話をかけ一度は繋がるも、その後私が電話に出なくなり、頭の中が真っ白になった時、大塚さんが翔悟さんの前に現れた。秘書が家に迎えに行ったから早く行った方が良いと言われ、すぐに動けたから間に会えたのだと、翔悟さんは大塚さんにとても感謝していた。
前回のことで会長にひどく怒られたのにもかかわらず、翔悟さんに力を貸すことを選んだ理由は、会長には見えていない信頼関係がふたりの間にあったからだ。
「俺は彼女と結婚します」
力強く言い放った翔悟さんを、会長が憤りのこもった眼差しで射抜く。
「まだそんなことを言うのね。翔悟もあなたも、自分の立場というものを分かっていない。大人しくヤブウチホールディングスの娘さんと縁を繋げていたら、系列会社との間で大きな契約結べたところだったのに。彼女と結婚したところで、うちはなんの得もしない」