秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
「つ、次!?」
私は何を言えばいいんだっけと考え数秒後、これって神父のセリフだと気がついた。しかし、翔悟さんの目は私からの返答を待ち望んでいる。
「私、大畑穂乃果は、蛭間翔悟さんを……以下同文」
苦し紛れに言い終えると、「そうきたか」と翔悟さんが苦笑いした。
「これは大事な台詞ですから。本番までとっておくことにします」
「……言ってくれないとキスしづらいだろ」
「もしかして、キスしたかっただけじゃないですよね?」
「かもしれない」
白状すると同時に、翔悟さんの顔が近づく。ほんの一瞬で、唇を奪われた。
ハッとし入り口へと目を向けると、ホテルマンの男性がさっと横に移動し、姿を隠した。完全に見られている。
「もう、翔悟さん!」
声を荒げると、翔悟さんが笑いながら聖書台の陰から小さなラッピング袋を掴み取り、私に押しつけてくる。
「これはなんですか?」
「こんなところまで呼び出しておいて何もないのは格好がつかない気がして、……ちょっとしたプレゼントだ。受け取ってくれ」
翔悟さんの赤らんだ顔とラッピング袋を交互に見ているうちに、自然と笑顔になっていく。