秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
「ありがとうございます。とっても嬉しい。翔悟さん、大好き」
満面の笑みと共に今の自分の気持ちを伝えると、翔悟さんが数秒面食らった顔をする。料理を手に若い女性の店員が室内に入って来たため、伏し目がちに緩む口元を取り繕っていたが、そんな私にお構いなしに翔悟さんが口を開いた。
「俺も穂乃果を愛している。早速今夜、その鍵で俺の家に上がり込んでくれても構わない」
甘く低い声でのお誘いはたまらなく色っぽい。破壊力のある翔悟さんの魅力に、私はもちろん、店員さんまで赤面し、彼本人だけがそれを自覚していない。テーブルに置こうとしていた動揺から手を震わせ、お皿をカチャカチャ鳴らしてしまった店員に、彼が不思議そうな眼差しを向ける。
いそいそと出て行く店員を見送ってから、私は翔悟さんへと視線を戻した。お誘いに対する返事など元々一択しかないけれど、私は考えるような演技でそれを誤魔化す。
「突然お邪魔しても迷惑じゃないですか?」
「あぁ全く。最初から帰すつもりはないからな。さっさと食べて、一緒に帰るぞ」
翔悟さんの方も同じ一択しかなかったのを知り、思わず口元が綻んだ。