秘密の懐妊~極上御曹司の赤ちゃんを授かりました~
「呼び出しを食らった。これから実家に行かないといけない。一緒に出社しようかと考えていたのに、残念だな」
一緒に出社という部分に思わず怯むものの、すぐに心の中は切なさで一杯になる。まだテーブルには並べていないけれど、朝食を作り終えてあるからだ。どうしようかとキッチンの方へ視線を向けると同時に、翔悟さんにそっと抱きしめられた。
「もちろん朝食をありがたく頂いてからだ。実家は出社前にでも寄っておけば良いだろう」
「すぐに行かなくて大丈夫なんですか?」
「あぁ。穂乃果との時間は俺にとって貴重だからな。頼むからそんなに寂しそうな顔をしないでくれ」
甘いお願いと、優しく頭を撫でる手つきに、頬がカッと熱くなる。態度でわがままを言ってしまったようで居た堪れなくなり、翔悟さんの胸元に両手をついて、わずかに体を離す。
「早くご飯を食べちゃいましょう! あのそれから、約束通りお弁当作りました。忘れずに持って行ってくださいね」
再び目を向けたダイニングテーブルの上には、お弁当箱が二つ並んでいる。昨夜、帰宅後にキッチンを借りて自分のお弁当箱を洗ったのだが、その時、彼が手作り弁当に強く反応を示したのだ。